私の好きなインドネシアインドネシアで働いて(index)

第七話 事件(3) 盗難

1991年8月。ジャカルタ駐在を始めたばかりでホテル住まいの時の事件です。 場所はジャカルタの中心通り「Jl.M.H. Thamrin」で、Sari Pan Pacific Hotel(4星) の近く。

Jl. H.Agus Salim の食堂で夕食をとり、日本人ばかり7名ほどで宿泊している「SariPan Pacific Hotel」に戻ろうとしていました。夜の8時頃です。Jl. M.H. Thamrin に入って歩道を歩いていると、我々の後方から一人乗りのオートバイが歩道に乗りあげて走ってきました。このオートバイは歩道の上を散らばって歩いていた我々の間をすり抜けるように走り、その際我々の一人が脇に抱えていたポシェットをひったくって行ったのです。ひったくられた本人は慌てて追いかけようとしましたが、あっという間にオートバイは通りを彼方に走り去りました。

被害は甚大でした。彼のポシェットには「パスポート、日本円の現金約10万円、クレジットカード2種、帰りの航空券」が入っていたのです。おまけに彼は、その晩のフライトで日本に帰る予定でした。

我々はすぐホテルに戻ると、フロア・マネージャだったかゲスト・リレーションの者に助けを求めました。

まず至急やった事は;
(1) 盗まれたクレジットカードの停止処分依頼。ホテルの宿泊室から国際電話にて処置
(2) フライト予約のキャンセルと翌日のフライト予約。ホテルの者がやってくれた。
(3) 警察への盗難届けと盗難事故証明書の発行。日本大使館でパスポートを再発行する時に必要なものです。私と社長が本人に同行し、同日の夜中10時頃警察へ行き 届けと証明書の発行をしてもらいました。同じように盗難届けを出しに来ていた人が他に2~3人いました。(全員観光客風でした。)

翌日は、朝一番でホテル横のガルーダの事務所に行き、チケットの発券。そして、日本大使館へ行きパスポート(一回限りの1枚物パスポート)の発行を依頼。その際、私は彼の身元(彼が間違いなく日本人でること)を保証する旨の文章を一筆入れさせられました。大使館の窓口職員(日本人)には「盗難ですんでよかったですね」などと慰められる。(もっと酷い事件があったのだろうか...)

パスポートを再発行してもらってからすぐに移民局へ行き、ビザの入手手続き。これが一番大変でした。移民局の中をあっちをうろうろ、こっちをうろうろ...本来ならば、現地の提携先からインドネシア人の総務担当者に応援を依頼すべきだったかもしれませんが、その日は金曜日(*1)で移民局が14:00頃閉まってしまう為断念。大急ぎで日本大使館から移民局へ飛び込んだもの。

誠に残念なことですが、移民局の訳知りの担当職員に特別費用(*2)を支払い即時にビザを発給してもらいました。

被害にあった彼は相当ショックだったようですが、なんとか立ち直り約3年間の駐在生活を満喫しました。もう2度と来たくないと言っていたのですが。

・予防策:よく言われることですが、抱えるだけのポシェットというのは危険ですね。何かよい方法ってあります?(私は紐のついた袋に入れて、首からぶら下げてます。もちろんシャツの下に入れてます)それから、大勢で歩いていたとしても油断禁物です。

・後処理:移民局で断固たる態度をとっても良かったのですが、本人は相当ショックな様子だったので、なんとかその日のフライトに乗せようとしたものです。移民局へたどり着いたのがすで13:00をすぎていたので、正規の手続きをとれば翌週になっていました。

※1:ムスリムが多数を占める国なので、金曜日は半ドンに近い勤務状態

※2:領収書のでない費用です。

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