ジョグジャカルタ近郊に残る遺跡「ボロブドゥール」
紀元780~850年ころにかけて、いくつかの段階に分れ建設されたとのこと。(5つのフェーズにわけるのが通説)
現在はジャワ仏教徒の聖地であり、毎年5~6月頃「ワイサック(Waisak)」と呼ばれる祝日に式典がこの地で行われている。(参照:ムンドゥット寺院遺跡)
当初、このボロブドゥールはヒンズー教の寺院として建設されたらしい。
19世紀始めに、T.S.Rafflesの著作「The History of Java」(1817)によってヨーロッパ世界に紹介された。なお、この遺跡について「火山灰に埋もれていた」という表現がよく使われるが、実際にはかなりの部分が地表上に露出しており、Rafflesが紹介する以前から周辺地域のジャワ人たちにはその存在は知られていた。
オランダ植民地時代に修復が試みられたが、完全なものとは言えず、国際世論の呼びかけにより、UNESCOがスポンサーとなって1975~1984に修復が行われる。(但し、費用の大半はインドネシア政府が負担。)
1991年にユネスコ世界遺産に登録された。
復元されたボロブドゥール寺院は有料公園(ジョグジャカルタから自動車で約1時間)の中に位置している。入場料(*)を払い5分ほど歩くと、寺院を見上げる道にでる。巨大な建造物だが、横への広がりが印象的であり、強固な固まりというよりは、ボテっとした感じが強い。最初訪れたとき、『エジプトのピラミッド』みたいなものを期待していたので、少々期待外れに感じたのを覚えている。(エジプト ギザの3大ピラミッドを見たことがあるが、巨大な石が急角度の斜面に積み上げられている迫力に圧倒された。残念ながらボロブドゥールは緩やかな小山の斜面に石を積み上げたものである。ピラミッドのような部屋は内部にないようだ。)
*入場料:US$7 (2002年02月時点の外国人旅行者向け料金)
撮影時期:1991年10月
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